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日本人は現実への着地を阿吽の呼吸で探りあてられる

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理念に隷属することなく現実への着地を阿吽の呼吸で探り当てる柔軟性は、日本人の優れたところでもあります

出典「2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望

ヨーロッパが、理念からのトップダウンで世界を支配しようというのなら、日本は、ある意味、理念なんてなくても、現実の中で、空気を感じあうことで、ある程度やれてしまう。

理念やビジョンもない、曖昧な状況の中で、なんとなく空気に支配されてしまうところは、第二次世界大戦での失敗体験として刻まれているように、日本の悪いところの一つではある。

しかし、裏を返せばそれは、相手の気持ちを察して、歩み寄ることのできる柔軟性があるということを意味し、日本の強みでもあるのだ。

なんでも欧米の真似をしようとか、空気の力学を感じすぎるのはもう辞めてしまおうとか、ガラリと変えてしまうのは、ナンセンスである。

微妙なニュアンスまで感じ取ることのできる繊細さや柔軟性という日本人の持ち味は簡単には真似できない。こういう武器を大切にして、世界で立ち振る舞う必要があると改めて感じた。