アップルを追放されたことは、人生でも最良の出来事だった。
成功者であることの重みが、ふたたび初心者であることの身軽さに変わったんだ。
自分で創って育てたアップルを追放されるとは、想像を絶するくらい辛いことだったと思う。
しかし振り返ったときに、そのことを「人生で最良の出来事」だったといえるほど、そこからまた良い仕事をやれたというのは、ジョブズの前向きというか、今ここに集中できる力の強さを物語っている。
どんなことが起きても、そこからの心の持ちようと生き方で、それが良かったと振り返ることはできる。それを彼は証明してくれたのだ。
初心者であることの身軽さとは、単に成功者としての重圧だけではなく、しがらみや執着なしに、気づき学べるという、禅のビギナーズマインドのことを言ってるのかもしれない。(禅マインド ビギナーズ・マインド (サンガ新書))