だから、こういうことについてまず肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだと思う。君が何かしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもゴマ化してはいけない。そうして、どういう場合に、どういう事について、どんな感じを受けたか、それをよく考えてみるのだ。
出典「漫画 君たちはどう生きるか」
本を読むのは大好きだ。
しかし、本を読んでもわからないことがある。経験してみるとわかる。
経験しているからこそ、本を読んでわかるのかもしれない。本では、なんとなく感じていたことを確認しているだけなのかもしれない。
リアルな世界の経験を通じて感じることはそれくらい大切で貴重なのだ。
ここで、コペル君のおじさんが伝えたかったのは、なにかを判断して行動していくとき、自分の心で感じたこと、その感覚をごまかしてはならないということだ。
世の中でいいと言われているからとか、いまそういう空気じゃないからとか、そういうんじゃなくて、自分がいま心から感じたことを、もっともっと大切にしなければならない。
ありのままの自分の心の声に、耳を澄まそう。
心で考えるということかな。