自分が読者として絶対に読みたいと思うものを作る。面白い、面白くないかの基準なんてないんだから、偏愛でいい。自分が 「この原稿を世に出せたら編集者を辞めても良い」と思えるようなものを作る 。
まずはそこが大事 。
その後に、その熱狂が独りよがりなものにならないように、人の感情を丁寧に想像し、自分以外の人にも伝わるようなストーリに乗せていくのだ。
出典「死ぬこと以外かすり傷」
2018年に読んでよかった本としてボクが挙げたもののうち4冊は、なんと同じ編集者が関わったものだった。
(今年読んでよかったオススメの本21冊 2018年 - Voyage of Life)
そんな編集者・箕輪厚介さん自身が著者となったこの本には、彼の思いやライフスタイルがもったいぶることなく、やや盛りすぎかというくらいに熱く書かれている。
編集者は最強だと彼が言う理由は、以下の3つだ。
- 著者の才能を味わい尽くして一番成長できる。
- ストーリーを作れる。
- 人々が何を感じているかを嗅ぎとる感覚を磨ける。
しかし、全ての前に、結局自分が絶対に面白いと思えるものを作りたいという熱狂がある。
正解や基準のない世界では、偏りがあっていい。主観でいい。しかし、その後には、それを届ける相手のことを徹底的に想像し、その人の感情を揺さぶるものに仕上げられている。
ボクの心は完全に彼に嗅ぎとられてしまっている。
この本については、こちらにまとめたので、ぜひどうぞ。
「死ぬこと以外かすり傷(著・箕輪厚介)」の書評・感想・まとめ