2004年にメジャーのシーズン最多安打記録を更新したときだったと思う。いみじくもイチローは述べていた。
「小さなことを大切にしていかないと、頂点には立てない」
出典「野村のイチロー論」
バットが湿分を吸わないように専用容器に入れたり、フォームを細かく変えてみたりと、イチロー選手は小さなことを大切にして、より良いものを追い求めていったという。
自分の気持ちやカラダも変わっていくのだから、フォームを変えていくことが必要という感覚を持っていたようだ。形を変えないように努力してるのかと思ったが、そうでもないのだ。
小さなことに気づき、改善していくには2つのステップがあると思う。まずは、小さなことに気づく感覚を持つこと。その上で、そこまでやるか?という手間を惜しまない情熱を持つこと。
誰もやらないような面倒なプロセスを踏んでいくからこそ、未踏の地に足を踏み入れることができる。
小さなことにこだわることは、効率的ではないし、世の中からは豪快な人の方が好かれやすい気がする。
しかし、ちょっとした違いがヒット作品になるかどうかを決めるのは、野球選手のような職人的仕事に限ることではない。
同じものでも表現だけで変わってくるという光本さんの言葉がよぎった。
大局や勢いだけでなく、小さなことも大切にしよう。