事象に出会ったとき、そのことについてしっかり調べて、愛と敬意の心象を抱けたならば、過程も含め、自分に向けて書けばいい。
やはり文章には過程が大事なんだ。
元電通のコピーライター田中さんがこの本でまず、教えてくれているのは、あなたがどう感じたかということは、ほんの少しだけでよくて、調べ上げた事実をしっかり書くことがまずは大事ということでした。
そして、今回のこの文章にもあるとおり、思考の過程を披露することが人の心を動かすということです。
結論だけではダメで、自分が理解していった道のりを、事実をベースにしながら、順を追って、起承転結で、書いていけばいいということだと思います。自分に向けて。
まぁそうですよね。過程が大事なのは、文章の話だけではありません。
人生の格言めいたことを、若造が語っても、軽く聞こえてしまうわけで、やはり、それなりの経験を積んできた人の結論だから、重たいわけです。過程が大事なんです。
共感を得るためのヒントとして、たしか佐藤尚之さんが語っていた、次の話を思い出しました。
人は違うからこそ、共通点を探そうと、一歩踏み込むものだ。だから、一般論ではなく、自分の話をする必要があるのだ。だいたいこんな話だったはずです。
これも「プロセスが大事」ということに通じると思います。
ちなみに、田中さんは、面接のアドバイスなんかもこの本で書いてくれてます。まずは、シンプルにひとつだけズバッと伝える。え、どういうこと?と聞かれたら、じっくり語るというのがコツのようです。
ダラダラと書いても語ってもダメなわけで、大切なのは、
過不足なく書くこと
情景が浮かぶように書くこと
らしいです。まぁ、初めて聴く人の頭の中も想像しながら、丁寧にスッキリ書けるというのは、簡単なことではないのでしょうが。