旧来の価値観が通用しなくなる可能性が高い。そう考えると、子育てや教育で大切にしたいことはシンプルです。
どのような社会や環境になろうと、自分の力で生き抜いていける人=メシが食える大人にしておいてあげる。
これしかありません。
10年後に、どんな世の中になっていて、どんな人が求められ、どんな技能を身につけておくべきか、なんていうことを今から予測できるわけはない。そんな変化の激しい時代を生きていく子どもたちに必要となる力はなんだろうか。
それは、環境に依らず、自分の力で生きていく力である。
自分の力でメシが食えるとは、具体的にはこういうことだと筆者の高濱正伸さんは言います。
「一人前の大人として、経済的にも社会的にも精神的にも自立し、パッションをもって人生を創造していくこと」
そのために親としてできること、気をつけなければならないことがこの本にはたくさん書かれているのですが、ざっくり言うと、親が心配にかられて子どもの先回りをしすぎないということです。
失敗が成長の元になる。
だから、失敗とそこから学ぶ機会を親が奪ってしまわないことです。
そのためには、失敗を温かく見守れるくらい余裕のある親であらねばならないのです。