負けないリーダーシップは 、すでにストレスでやられ、疲れ果て、協調性も意欲も低下しつつある人を想定する。そんな状態になった人でも、なんとか動かして、最低限のパフォ ーマンスをあげていくためのスキルだ 。
勝つためではなく、負けないことが重要となる状況がある。特に、一晩寝れば回復するという疲労の第一段階をとうに過ぎた、疲労の第二段階にある組織では、とにかく生き残りを目指さねばならない。そんな組織におけるリーダーシップには、全く別の視点が必要となる。頑張ればなんとかなるというのではなく、頑張ることがリスクになりうる。それくらい違うのだ。
根本的に考え方を変える必要があるが、この本で挙げられているのは次の4つだ。
- 長期戦を前提にする(時の利を待つ)
- 疲れた人を前提とする
- 疲労のコントロールを重視する
- リーダーの決断が運命を決める
この本では、とても現実的なリーダーシップ論が、自衛隊のメンタル教官によって語られている。
たしかに状況によって、リーダーシップの考え方はまるで変わるし、変える必要がある。