さまざまな課題を解決するに当たって重要なのが、その課題を正直にそのまま受け入れないこと。
そもそもなぜその課題に至ったのか、「事の発端 」を共有することで、糸口がいろいろと見えてくるからです。
お客さんや上司、時には子供たちから投げかけられる課題は、彼らの頭にあることが言葉に変換されて、伝えられたものである。それを正直に、そのまま受け入れてはダメだという。
なぜそれが課題だと考えたのか。なぜそれを聞いてきたのか?コトの発端は何なのか。もしかしたら、それは解決策の一つを表した狭い問いかけに過ぎず、実はもっと別の切り口での解があるのかもしれない。問いに答えたところで、彼らは満足しないのかも知れない。
だから、投げかけられた問いかけは、ある意味疑いを持ちながら、コトの発端を探り、相手の気持ちに寄り添いながら、課題を再定義して、解決方法を考える必要があるのだ。ときには、「ルール自体をゆるやかに崩す」ことも大切なのだという。
お客さんの質問には、まず端的に答えること。その上で補足などがあれば語りなさい。会社では、こういう教えを受けてきたことを思い出す。これはこれで、頭がスッキリしているお客さんや上司のはっきりした問いかけへの対処には重要である。しかしそうでない問いかけに対して、こういう受け答えだけをしていると、相手の気持ちを満たすことは難しい。
目の前の文字面にとらわれず、なぜこんな質問をしているんだろう。誰から何を言われてるんだろう。誰を喜ばせたいんだろう。こんなことを考えながら対応することが大事だ。