僕は、人より本を速く読むことができます。それは、「本の具体ではなく、抽象を読んでいるから」です。個別具体のエピソ ードではなくて、「抽象レベルでは何を言っているか」という観点で読む。構造を読む、ということです。
速読の方法を教える本は沢山ある。
目の動きを速くすることが大切というものもあるし、目次を見たうえで、右脳を使って映像的に塊で捉えていくというものもある。これまでに聞いたことない話を探す感じで読んでいくというやり方もあるようだ。
前田祐二さんの速読は、抽象レベルで本を読むというものだ。1階層上のレイヤーで、この本は何をいってるのかを捉えながら読んでいくというのだ。具体例も読んだ方が心が動かされるし、理解が深まるのも確かだが、抽象レベルを理解している方が、誰かに対しても、こういう本だったよと簡潔に語ることができるわけだから、本当に内容を理解しているのは、抽象レベルを抑えられている人だ。
それをすばやくページをめくりながら、やれてしまうというのが、相当な技能ではあるが、この意識を持っていることは大事かもしれない。